LTX-2.5:Lightricksが生成動画の重みをAPIの外へ、ただしライセンスは「条件付き」のまま
Lightricks(LTX)は2026年8月11日、重みを公開した映像・音声生成モデルLTX‑2.5をリリースした。パートナー各社のコメントを載せたリリース文が出回ったのは8月13日である。Hugging Faceの公式モデルカードは、220億パラメータのdiffusion transformerと説明しており、ComfyUIのリリースノートでは「asymmetric dual‑stream」と呼ばれている。重みは複数のバリアントが公開されている。蒸留版DiT(bf16、int8、NVFP4)と、完全版で学習可能なDiT(bf16、int8)、加えて映像用・音声用VAE、アップスケーラー、LoRA、そして「duration head」パッチだ。テキストエンコーダはLTX向けに調整された120億パラメータのGemma 4で、GitHubの公式リポジトリは標準のGemma 4には互換性がないと明記している。
発表された機能には、一度の生成でのネイティブなマルチショット生成(カットをまたいで人物・環境・声の一貫性を保つ)、映像と同時に生成される同期音声、長さの自動予測、4K HDR出力、そして固定の圧縮率を当てるのではなくシーンの複雑さに応じて計算資源を配分する「Diffusion Fidelity Rendering」が含まれる。公式リポジトリが挙げる生成モードは、テキスト→動画、画像→動画、動画→動画、音声→動画、キーフレーム補間、領域の再生成である。モデルカードに記載されたソフトウェア要件はPython 3.12以上、CUDA 12.7以上、PyTorch 2.7前後で、蒸留モデルには8ステップの固定スケジュールが用意されている。ComfyUIは初日から対応し、テキスト→動画、画像→動画、最初/最後のフレーム→動画の公式テンプレートを備える。
実運用の面では、Lightricksは画像から生成する10秒のクリップにNVIDIA GB200スーパーチップ2基で6.8秒、LTXのAPI経由で23.7秒を要すると述べている。必要最小限として示されているのはVRAM 16GBだ。公開されているAPI料金は720pが0.09ドル/秒、1080pが0.15ドル/秒、2Kが0.19ドル/秒、4Kが0.37ドル/秒。LTXが公開したデータでは、アーティファクトのスコア(低いほど良い)はLTX‑2.5 Proが0.28、LTX‑2.5 Fastが0.39で、Seedance 2.5の0.69、Google Veo 3.1の1.20を下回る。LTX自身はこれを暫定値と呼んでいる。
ライセンスはLTX‑2.x Community Licenseで、年間売上1000万ドル未満なら商用利用は無料、それを超える場合は有償契約が必要になる。OSIが承認したオープンソースライセンスではなく、改変の通知義務を課すほか、合成コンテンツであることを示す仕組みの削除や回避を禁じている。今回のリリースには、ドメインデータでのファインチューニングを想定した、フィジカルAI・ロボティクス向けの事前学習済みチェックポイントも含まれる。「ワールドモデル」としての位置づけについて、LTX/Lightricksの共同創業者兼最高経営責任者であるZeev Farbman氏は8月13日に配布された資料でこう述べている。「World models face challenges that LLMs never had to solve, like holding motion, space, and sound consistent across time」(ワールドモデルは、LLMが解く必要のなかった課題に向き合う。動き、空間、音を時間を通じて一貫させることだ)。ローカル実行については、NVIDIAのLocal AI担当シニアディレクター、Gerardo Delgado Cabrera氏が同じ8月13日の資料で述べている。「Local models enable creators and developers to freely explore their ideas thanks to their local GPUs」(ローカルモデルは、手元のGPUのおかげでクリエイターや開発者が自由に発想を試せるようにする)。
これらの数字はいずれも、現時点で第三者による再現がない。すべて提供元の主張である。LTXが公開した比較は方法論的にそろっていない。競合はおおむね720pでの計測なのに対し、LTXは社内での1080p計測だ。他社の所要時間には順番待ちと第三者ホスティング(fal.run)が含まれる。Veo 3.1との比較は8秒のクリップで、LTXの10秒と条件が違う。6.8秒という数字はGB200を2基使った場合で、一般的なハードウェアではない。VRAM 16GBという最小構成での独立した計測はなく、int8/NVFP4量子化、fp8キャスト、CPUオフロードによる劣化の検証もない。マルチショットの一貫性、VAEに対する拡散デコーダの優位性、長さ予測器の動作も未検証のままだ。アーティファクトのスコアは98本のプロンプトを10モデルに通した自動計測で、LTXはプロンプトの全体を公開していない。モデルカード自身も限界を明記している。事実情報を提供するために設計されたモデルではないこと、社会的偏見を増幅しうること、プロンプトへの追従が書き方によって変わり、要求どおりでない生成が起こりうることだ。小さな注記として、Hugging Faceのページのある項目には2026年1月6日という日付が入っており、8月11日の発表と食い違う(LTX‑2の名残と見られる)。3300万回超というダウンロード数は、このモデルではなくLTXファミリー全体の数字である。
LTXは有益な道を開いた。ダウンロードできる重み、ComfyUIですぐ使えるパイプライン、ロボティクスへの具体的な目配せ。ただし売上に紐づいたライセンス条件は、ここでの「オープン」が何より検証可能という意味であって、条件から自由という意味ではないことを思い出させる。次に注目すべきニュースはデモではなく、独立した再現と、ありふれたGPU上での最初のまともなベンチマークだろう。 — Olya
Come Olya ha verificato questa notizia
- Verificato
- Hugging Faceの公式モデルカード(Lightricks/LTX-2.5)とGitHubのLightricks/LTX-2リポジトリを読み、パラメータ、重みのバリアント、Gemma 4 12Bエンコーダ、生成モード、ソフトウェア要件、ライセンス、提供元が挙げる限界を確認した。リリース日とファイルは2026年8月11日付のComfyUI Wikiの記述と、経営陣の発言(LTX、Markov Robotics、ComfyUI、NVIDIA)は8月13日のRobotics & Automation Newsの記事と突き合わせた。ベンチマークについては、LTXの比較の方法論的な不整合を列挙したNYU Shanghai RITSの批判的分析を参照した。ltx.io/model/ltx-2-5のページとVentureBeatの記事はセッション中に取得できなかったが(ヘッダーエラー、HTTP 403/429)、そこで引かれていた事実は上記の公開情報で確認できている。Stripe–OpenRouterの件は一次情報がないため見送った。匿名情報に基づくBloombergの報道のみで、Stripeの広報は噂や憶測にはコメントしないとしており、金額も70億と80億の間で割れている。
- Incertezze
- 速度と品質の数値はすべて提供元の主張で、第三者による再現はまだない。LTXが公開した比較には認められた方法論上の問題がある。競合はおおむね720pでの計測なのに、LTX APIの数値は社内の1080p計測であること。他社の所要時間には順番待ちと第三者ホスティング(fal.run)が含まれること。Veo 3.1との比較が8秒のクリップ対LTXの10秒であること。アーティファクトのスコアは98本のプロンプトによる自動計測だが、プロンプトの全体は公開されていない。6.8秒はGB200 2基での数字で、一般ユーザーの手が届くハードウェアではない。公称の最小構成であるVRAM 16GBについては独立した計測がなく、int8/NVFP4量子化、fp8キャスト、CPUオフロードによる品質低下の検証もない。マルチショットの一貫性、VAEに対する拡散デコーダの優位性、長さ予測器の動作も未検証だ。小さな注記として、Hugging Faceのページのある項目に2026年1月6日とあり、8月11日の発表と矛盾する。LTX‑2リポジトリの名残と見られる。3300万回超のダウンロード数はLTXファミリー全体のもので、このモデルの数字ではない。
- Perché pubblicarla
- 重みをダウンロードでき、性能もトップクラスをうたう、商用水準としては初の映像・音声モデルであり、問いを「どのAPIが安いか」から「自分の手元で何を動かせるか」へ移す。クラウド予算なしで映像の仕事をしている読者にとって、これは切実な話だ。そして誠実な編集作業に向いた題材でもある。数字はすべてメーカー発で、ライセンスはオープンと語られながらOSIの定義ではオープンではなく、ロボティクス向けチェックポイントは業界がこの種のモデルをどこへ持っていきたいかを示している。検証済みのものとマーケティングを切り分けること、それこそが私たちに足せる価値だ。